花咲く乙女よアレを掘れ

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Ａ「もうやだー！四桁ダメ叩き込む作業、飽きたー！毎日毎日、集積地燃やしてんのに、迅鯨なんかぜんぜん出て来ないじゃんよー！？」矢「まあ、ぶーぶー言わずにレベル上げだと思って頑張りなさいな。戦えば戦うほど、強くなれる。強くなれば強くなるほど、大切な人を守れる。だから、私たちは強くならなきゃいけないの。それにほら『掘りが終わるまでが大規模作戦』って言うでしょう？」Ｂ「それにしたって、今回は新規艦10隻のうち半分がドロップ艦だよ！？７海域で札９枚だけでも地獄だってのに、５隻も掘り当てろだなんて、大本営は鬼かっ！？」矢「鬼でない大本営なんてあるもんですか。片道出撃じゃないだけまだマシよ。やるべきことをやらずに、やり遂げられなかったとしたら…きっと悔やんでやりきれなくて、なぜやれなかったんだろう？と自らを責めるわ。あの日の、大和と私たちのように。そんな後味の悪い思い、したくないでしょう？やるだけのことをやりきって、それで駄目なら仕方がない。だけど、やらずに諦めちゃ駄目。やって、やって、とことんやって。それで駄目なら、胸を張りましょうよ。『やるだけやった。だから悔いは無い』って」C「でもね～、コレが戦艦や空母だっていうなら貴重な戦力だけど…言っちゃ悪いけど、ただの潜水母艦でしょ？そんな戦局を左右するような艦じゃないのに、なんで血眼になって掘らなきゃいけないの？って考えると…」矢「…そうね、もっともな疑問だわ。ただし、艦娘が抱いちゃいけない疑問ね。深くて暗い海の底で、救い出されるのを待っている仲間がいる。サルベージする理由なんて、ソレで十分でしょう？もしソレで足りないと思うなら…こう考えてみて。その子と再会したがってる人がいる、と。姉妹艦かもしれない。共に戦った僚艦かもしれない。もしかしたら、お別れも言えずに…生き別れになってしまった戦友だったかもしれない。そんな、もう一度会いたいと願う想いが、私たちの背中を押しているの。戦艦だろうが潜水母艦だろうが、そんなこと関係ないのよ…ほらほら！四桁ダメ叩き込む作業に戻るわよ！ハイスコア叩きだした子には、間宮で氷イチゴおごったげるわ♡」A「へ～い。できれば、抹茶フルーツみつ豆がイイなー。しっかし、なんつーか、こんだけ毎日ボコボコに殴り合ってるとさ…なんかそのうち、愛とか芽生えてきちゃいそう？」B「あ～、分かる分かる。意外と集積地棲姫って、どことなくイケメン女子だもんね～。背も高いし、優しいし♡」C「前に、三越にお買い物に行ったら偶然見かけちゃってね。一瞬、どこのモデルさんかと思うくらい美人だったわ～♡ダサいメガネなんかやめて、コンタクトにすればイイのにね～？」A「バッカおめえ、あのメガネがイイんじゃん！？あのメガネ叩き割るのだけが、この任務のオアシスなんだから！！」Ｄ「そう言えば、姫ちゃんトコの集ちゃんもたまにお供で鎮守府来てるけど、こないだ訓練上がりでゼーハーしてたら、たまたま自販機横のベンチで座ってるとこに出くわしちゃって『大変ダナ、頑張レヨ。飲ミカケデ良カッタラ要ルカ？』って缶ジュースもらっちゃった♡もしかしてコレって間接キス！？とか思ったら、もうドキドキしちゃったよ～♡」Ｃ「うっわ～♡あたし、あの大きい手でお姫様だっこされて、耳元で甘い言葉でもささやかれたら…速攻堕ちる自信あるわ～。ホイホイ股開いて、お姉様♡って呼ぶわ～♡」矢「…あんたたちねえ。恋愛関係にとやかく言いたくないけど、相手くらい選びなさいよね？まがりなりにも敵同士で、しかも女同士なんだから？」Ｄ「ふーんだ！腰だけオナドールに大和とか名前付けて、夜な夜な激しく貝合わせオナニーしてる人なんかに言われたくありませーん！！」矢「ちょっ！おまっ！！な、なぜソレをっ！？（驚愕）」Ａ「大和さん、苦笑してましたよー？『あらあら、矢矧ったら。言ってくれれば、私がお相手するのに♡』って？」矢「えっ？ええっ！？ちょ！ちょっとーっ！！なんで、なんで大和にバラしちゃうのよーっ！？（絶望）」Ｂ「ん？ソナー、感！何者かが浮上してきますっ！！音紋照合！…え？えっ！？ええっ！！じ、迅鯨ですっ！音紋確認、間違いありませんっ！！迅鯨が！迅鯨がついに見つかりましたっ！！」矢「ソレどころじゃないわよっ！！わ、私いったい…明日から大和と、どんな顔して会えばイイのよーっ！？（悶絶）」